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HJ × マテリアル 勝てる新商品コンセプト/マーケティング/事業計画

作成日:2026-07-15
位置づけ:量産判断前の事業設計案。最終ネーミング、詳細日程、詳細な組織体制、精緻な財務は、G0・G1通過後に肉付けする。

確認済み資料と一次情報の限界
指定されたsource/の3資料、_kettei.md、01・02・03・05・08・09・10は全文確認済み。source/の3資料は本案件の原案・市場資料だが、その中で引用された公開調査や社内発話の原本そのものではない。01等の分析資料も二次整理である。2026年7月7日の録音原文、社内女性ヒアリング原本、OEM回答、HJのAudience Analytics、実売POSは今回の入力に含まれず未読・未取得である。したがって、社内発話は探索材料、公開調査は各母集団の範囲、事業数値は推定として扱う。量産前に一次接地する項目はF・Hに明記する。

与件・事実・本案の判断を分ける

区分 内容
確定与件 HJとマテリアルが各2,000万円、計4,000万円を元手に新ブランドをつくり、数年で年商5億円以上へ育て、売却による回収・利益を目指す。初回商品候補はリップティント。
確認できた事実 2025年の国内リップカラー市場は962億円、前年比8.0%増の見込み。[^fuji] @cosmeの2018年調査では、選択重視点は保湿86.2%、発色64.7%、落ちにくさ57.3%、ツヤ44.6%、ハリ32.1%で、保湿・発色・落ちにくさには既存需要がある。[^atcosme] 「夜に色」はフジコの先行商品で行為の実在を確認できるが、需要規模・継続性は未確認。AMUSEは色付きバームのキーリングを実装済み。LANEIGEは色を付ける商品ではなく、無色の夜ケア基準である。
本案で決めること 最初に勝つ相手を「リップを複数買い、重ね使いもするが、元の唇色のため見本より暗い・強い・濁る失敗を繰り返す20代女性」に固定する。商品は、素の唇と上塗り色の両方になじむ美容液ベースティントとする。乾燥防止は受容条件、チャームや夜用途は条件付きの補助体験とし、単独の購入理由にはしない。
量産前の未確定 実在N1、中核便益と夜要素の増分実売、処方安全性・性能、GOケースと条件付きHOME/GOの必要性、価格受容、HJの契約可能資産、OEM原価・ロット、小売条件、知財・データ帰属。

0. 目的

この事業の目的は、良いリップを一度売ることではない。HJのGTM実験速度・UGC供給力と、マテリアルのPR・ブランド設計・ストーリーテリングを組み合わせ、4,000万円で移転可能なブランド資産を最速で構築し、年商5億円以上とブランド売却を成立させることである。

したがって、各施策は次の5条件で判断する。

  1. 初回購入だけでなく、使い切り・再購入・隣接商品購入につながるか。
  2. HJの特定人物が離れても、ブランド名・約束・識別資産で売れるか。
  3. 商品仕様を模倣されても、色の使用データ、顧客関係、使用実績、配信資産が残るか。
  4. D2Cで顧客データを持ち、小売で規模を取れるか。
  5. 買い手へ商標、処方・意匠、顧客データ、コンテンツ権利、定番SKU、再現可能な獲得モデルを一式で移転できるか。

成功の定義は、年商5億円だけではない。定番SKUの反復売上、正価販売、HJから独立したブランド想起、自社保有の顧客・使用データ、再現可能な獲得効率が同時に成立している状態とする。


A. エグゼクティブサマリー

一言でいう勝ち方

ベース色から、好きな色を私の色に。

SNSやスウォッチを見て複数のリップを買う一方、自分の唇では見本より暗い・強い・濁るため、好きな色を使いこなせない20代女性に、元の唇色による仕上がり差を減らし、上塗り色をなじませる美容液ベースティントを提供する。色相性を主便益、乾燥防止を受容条件、チャーム携帯を補助体験に置く。夜使用はローンチ概念へ入れず、増分実売と安全性が通った時だけ第二CEPに加える。

フジコの夜用グロス、LANEIGEの無色夜ケア、ちふれ・KATE・OPERAの日中リップ、AMUSEのキーリングの機能を寄せ集めた商品にはしない。直接置き換えるのは、しっかりメイク時の透明バーム/既存リップ下地と、薄化粧時の自然色バーム/ティントである。手持ちの口紅は捨てさせず、むしろ使える色を増やす。元の唇色×ベース候補×上塗り色の相性を実使用で蓄積し、無塗布や透明バームより仕上がり失敗を減らすことを乗り換え理由にする。商品名や形は追随されても、この相性データ、継続使用実績、UGC利用権、顧客履歴、固有の容器記号は短期間では再現できない。

初回から二容器セットを必須にはしない。既存容器の単品で価値を成立させ、チャームの増分需要と屋外耐久が通ればGOを加える。「夜に色」と二つの定位置の利用も成立した場合だけ、単品をHOMEとして使うHOME/GOセットを販売する。これにより、夜仮説が外れても、日中のベースカラーと携帯体験を残せる。

年商5億円は、一回の話題化ではなく、D2Cで相性データと顧客関係を持ち、正価で回る定番の中身を作り、選択した小売へ拡張して到達する。売却時には、美容液ベースティントという定番、相性データ、顧客リスト、UGCライブラリ、テーマ編集アカウント群、ケース保有基盤を一つのブランド資産として渡す。

今回、採らない方向


B. 勝てるコンセプト

B-1. WHO — 最初に勝つ一人

ローンチWHO

SNSやスウォッチを見て複数のリップを買い、重ね使いもするが、自分の唇では見本より暗い・強い・濁るため、好きな色を使いこなせない20代女性。ティントの乾燥経験があり、透明バームではなく、保湿しながら元の唇色を調整できるベースを探している人。

これは実在人物を装ったペルソナではなく、最初のN1を探すための採用条件である。G0で、この条件を同一人物の行動履歴として確認する。

この人の葛藤は明確である。

なぜこのWHOを選ぶか

判断軸 選定理由と根拠
問題の強度 リップメイクに悩みがある人77%、似合う色が分からない32%、唇が荒れる31%という調査がある。KATEの公開口コミにも唇色による見本との差の個別例がある。ただし「ベース色で解決したい」規模は未確認で、G0の中心仮説とする。[^kireinavi]
頻度 複数のリップを買い、朝に下地と上塗りを使う反復行動へ接続する。特殊な外泊時に依存しない。
乗り換え可能性 しっかりメイク時は透明バーム/既存下地を置き換え、手持ちの口紅は残す。薄化粧時は色付きバーム/自然色ティントを単品で置き換える。
商品適合 色補整、上塗り適合、乾燥防止、単品使用が一つの課題に接続する。夜とチャームはWHO選定条件にしない。
HJ到達適合 eggnuts等の美容・ファッション感度層と合う可能性は高い。ただしHJはフォロワーの年齢・性別・購買を公開しておらず、契約可能な発信者の実データ照合が必須。[^hj]
拡張阻害の小ささ 対外で「ギャル向け」「夜専用」と名乗らなければ、忙しい30代、ママ、頬のベースカラーへ広げられる。

次に広げるWHO

忙しく、鏡を出さず一本で最低限の血色を整えたい30代女性・ママ。ここでは「手持ちの色を重ねる」より、保湿と自然な色を一本で失敗なく使えることを入口にする。I LOVE mamaとの接続可能性はあるが、実オーディエンスデータを確認してから使う。

今は対象にしないWHO

B-2. インサイト、ジョブ、CEP

インサイト

欲しいのは、似合わなかった口紅をもう一本増やすことではない。元の唇色による仕上がり差を整え、好きな口紅を自分の色として使える「ベース色」である。

公開情報で確認できるのは、似合う色が分からない悩み、唇色による発色差の個別例、保湿・発色・落ちにくさへの需要である。「ベース色」が透明バームや既存下地の置換を起こす強さは仮説であり、N1行動、無塗布・透明バームとの比較、少額実売で確認する。

ジョブ

果たすこと
機能 元の唇色による暗転、強発色、濁りを減らし、上塗り色をなじませる。単品では自然な血色として使える。
情緒 メイク前や薄化粧でも、自分が選んだ状態でいられる。
社会 強く作り込んだ印象ではなく、自然に整って見える。素顔を隠す義務は作らない。

最初に取りに行くCEP

  1. 新しい色・好きな色を塗る前 — 自分の唇でも見本から大きく外さず、手持ちの色をなじませたい時。
  2. 薄化粧の朝や食後 — 上塗りをせず、ベース色だけで自然な血色へ戻したい時。

「夜、スキンケアの最後」は重要な検証CEPだが、現時点ではブランドの固定CEPにしない。同じ処方・価格・クリエイティブ条件で、日中ベースのみの提案に夜使用を加えた時の有料予約・実売増分が確認できた場合、二つ目のCEPへ昇格させる。

ニーズ/ウォンツ判定

価値 現時点の判定 扱い
口唇の保湿・乾燥対策 ニーズ確認済み 処方の受容条件。主便益や独自性と誤認しない。
日中の発色・色持ち ニーズ確認済み 主便益を支える性能条件。無根拠に「落ちない」と言わない。
低彩度の自然な血色 需要の傍証が厚い 初回の色回答。ただし「粘膜」という語だけでは差にならない。
上塗り色との相性 仮説 本案の差別化中心。相性データと実使用で証明する。
夜に色を残す 実在するウォンツ、規模未確認 フジコが直接先行。単独の増分実売と継続使用をG0で証明する。[^fujiko]
チャーム携帯 文化・先行商品あり、主購入理由は未確認 日中の定位置と識別資産。AMUSEより使用信頼で上回る。^amuse

B-3. ブランドの約束、便益階層、RTB、世界観

ブランドの約束 — 一つに固定する

ベース色から、好きな色を私の色に。

「夜」「チャーム」「粘膜」はこの約束を実現する方法であり、約束そのものにはしない。初回商品の説明は、元の唇色による仕上がり差を減らし、手持ちの色を重ねやすくする美容液ベースティントとする。「ベース色」はブランドが育てる固有語だが、文言だけでは差にならない。相性データ、比較使用、継続実績が揃って初めて約束の実体になる。「好きな色」は全商品への適合保証を意味しない。代表的な唇色群と上塗り色群で、無塗布・透明バームより失敗率を下げられなければ、この約束を採用しない。

便益階層

順位 役割 内容
1 主便益 元の唇色による暗転、強発色、濁りを減らし、好きな色をなじませる。
2 補助便益 口唇を保護し、乾燥を防ぎながら色を使える。
3 補助便益 バッグの定位置から取り出し、外で自然な血色へ戻しやすい。夜の増分需要が成立すれば、ベッドサイドの定位置も加える。
証拠 RTB 安全性・使用試験、競合比較、上塗り相性データ、屋外携帯試験。
表現 世界観 素顔の不足を煽らず、本人が好きな色を自分になじませる選択を肯定する。

ローンチ時に使うRTB

現時点で処方性能は未確認である。以下を取得し、通過した結果だけをRTBにする。

  1. 口唇の保護・乾燥防止を裏付ける処方事実と使用評価。
  2. 元の唇色群×ベース候補×主要な上塗り色の仕上がり・失敗率データ。無塗布・透明バームより失敗が減ること。
  3. 透明バーム、既存リップ下地、ちふれ、OPERA等との比較使用における乾燥感、補整、上塗り、落ち方の評価。
  4. 夜を言う場合は、長時間接触の安全性、枕・髪・歯への転写、翌朝の色ムラ、洗浄の評価。
  5. バッグ外付けを言う場合は、耐熱・耐光、振動、落下、漏れ、キャップ保持、清掃性の評価。

自然由来指数は安全・低刺激の直接証明ではないため、90%以上を固定要件にしない。色持ち、使用感、安全性を損なわない場合に限り補助情報として扱う。

B-4. なぜ先行競合ではなく、この商品か

現用品・競合 関係 既に強い価値 本商品を選ぶ具体的理由 成立条件
透明バーム/既存リップ下地 直接置換 保湿、滑り、上塗り前の保護。 保湿に加え、元の唇色による暗転・強発色・濁りを減らすベース色と、上塗り相性データがある。 無塗布・透明バームより、代表的な上塗り色の失敗率が下がること。
ちふれ 直接代替 低価格で粘膜色、仕込み、重ね使いを既に提供。 価格ではなく、補整役割、乾燥を防ぐ使用感、上塗り相性データに対価を払う。 価格を含む比較で、ローンチWHOに選ばれること。[^chifure]
KATE/OPERA 補完兼代替 日中の色持ち、自然発色、使いやすさに強い実績。上塗り商品としては残る。 しっかりメイク時は本商品を下に使い、手持ち色を活かす。薄化粧時だけ本商品単品へ置き換える。 下地としての補整・乾燥・上塗りに優位が出ること。[^kate][^opera]
AMUSE キーリング 携帯時の直接代替 色付きケアとバッグ携帯を1,320円で実装。発表資料では日中・就寝中の乾燥保護にも触れる。 キーリングの見た目ではなく、ベース色としての補整性能、屋外携帯試験、色相性の蓄積を買う。 CORE単品とGOケースの使用継続が上回ること。
フジコ「朝可愛グロス」 夜拡張時だけ比較 就寝前使用、寝起きのほんのりした血色、下地用途を既に提案。税込1,540円。 夜ゲート通過後に限り、翌朝の自然なベース色と日中の上塗り相性で切り替える。 夜・朝・日中の比較使用で明確な選好が出ること。[^fujiko]
LANEIGE リップスリーピングマスク 夜拡張時だけ比較 無色の夜ケアと保湿・角質ケアの信頼。 夜ゲート通過後、無色保湿では解けない翌朝のベース色を求める人だけが切り替える。 保湿だけを求める人にはLANEIGEの方が適切。夜ケア性能で劣るなら代替を名乗らない。[^laneige]
Dior/YSL 予算・所有体験の競合 上質感、ブランド所有、ギフト、ケース選択。 デパコスの代用品にはせず、毎日使うベース機能と相性データ、携帯体験を中価格で得る。 外観だけでなく使用後の価格納得があること。

ローンチ売上は「手持ちの口紅を全部置き換える」前提にしない。下地の置換、薄化粧時の単品使用、COREの使い切り、条件を通ったGOケースから作る。

資本のある競合が追随しても残すもの

美容液、低彩度、夜訴求、チャーム、将来の専用詰替えという外形は追随される前提にする。価値の重心は次へ移す。

  1. ベースカラー相性データ — 素の唇色、選んだベース、上に重ねたブランド・色、満足・失敗理由を同じ形式で蓄積する。
  2. 使用実績 — ベース使用、上塗り、単品使用、乾燥感、色ムラ、再購入のコホートを持つ。夜は通過後だけ追加する。
  3. 権利を確保したUGC — 発信者の顔を外しても使い方が分かる動画、比較、色合わせ、購入後レビューをEC・広告・店頭へ再利用できる状態で保有する。
  4. 識別資産 — 固有色、ケース形状、ジョイント、色窓、塗布動作を一貫して使い、ブランド名なしでも誤帰属されにくくする。
  5. 自社顧客・配信基盤 — CRM、テーマ編集アカウント、購入・色選択履歴をJV側に帰属させる。

処方・容器はOEM契約上の専用性、意匠・商標・必要な特許の可否を確認する。ただし権利だけを主要な防御手段にはしない。

B-5. ブランドアイデンティティ

ネーミングの方向

名前が担う意味は、整える、なじませる、自分に合わせるのいずれかに絞る。「NIGHT」「LIP」「TINT」「粘膜」「CHARM」「ギャル」をマスターブランド名へ入れない。夜仮説の撤退や頬への拡張で改名が必要になるためである。

条件は、短く発音できる、検索時に他カテゴリへ埋没しない、商標・ドメイン・SNSハンドルを確保できる、発信者名なしで覚えられること。最終候補はG0後に命名・商標調査する。

言語アイデンティティ

ロゴ以外に所有する識別資産

資産 採用する方向 検証
固有色 低彩度のベースローズとスモークシルバーの組合せ。色物SKUが増えてもブランド面には同じ比率で残す。 競合との色類似、遠目の再認、白黒時の識別。
固有形 一部が開いた非対称リングを、ケース外形と着脱ジョイントへ共通化する。 バッグ装着時・棚上・1秒動画での誤帰属。
容器記号 中身の色を横一線だけ見せる透明な「色窓」。 残量確認、汚れ、耐久、製造性。
塗布動作 ベースを一度塗り、好きな色を重ねる二段の実演。夜を採用する場合も同じベース塗布へ統一する。 説明なしで用途が再話されるか。
グラフィック 素の唇、ベースのみ、上塗り後を同じ画角で示す三状態比較。 ブランド名を隠した想起・誤帰属テスト。

外形・名称は後段で最終化するが、「どの資産を一貫して育てるか」は今から固定する。採用前に商標・意匠・競合類似を調べる。


C. 勝てる製品設計

C-1. 処方方針

必須性能

色持ち、保湿、自然由来指数を同時に最大化することを要件にしない。優先順位は、安全性→元の唇色を補整する再現性→上塗り適合→乾燥を防ぐ使用実感→単品の自然さ→持続→自然由来指数とする。元の唇色群×ベース候補×主要上塗り色で、無塗布・透明バームより失敗率が下がらなければ、色相性を主便益にした商品は終了する。

薬機・景表上の表現線

就寝時にも使う色付き口唇化粧品そのものは一律禁止ではない。ただし、最終処方・色素・配合量・長時間使用の安全性と、広告根拠は製品ごとに必要である。^mhlw

表現の扱い 方向
化粧品の範囲で使う 「口唇を保護する」「口唇の乾燥を防ぐ」「メイクアップ効果による自然な血色感」。
試験後のみ使う 「○時間」「翌朝まで」「色持ち」「枕へのつきにくさ」等。試験条件と実使用条件を一致させる。
使わない 「荒れを治す」「修復する」「くすみを改善する」、無試験の「乾燥しない」「落ちない」「枕につかない」。
SNSでも同じ 広告表示を明確にし、投稿本文・字幕・コメント返信・二次利用広告まで同じ審査基準を適用する。^caa

C-2. 容器 — 初期は一つのCOREと任意のGOケースに絞る

元案の「一処方・二つの別充填容器」は、初期SKU、MOQ、同じ中身の重複感を増やすため採用しない。第一推奨は、単独使用できる化粧品本体COREと、COREを覆ってバッグへ付ける再利用GOケースである。

構成 中身・単独使用 役割 SKU上の扱い
CORE 既存の密封容器に処方とアプリケーターを入れ、これだけで使える ベース色の単品。使い切ったら同じCOREを買い直す 初期は色別2〜3物理SKU
GOケース 化粧品へ触れない再利用外装。全色共通 COREを保護し、バッグへ着脱し、識別資産を見せる 初期は1物理SKU。G0・屋外試験通過後に販売
GOスターター CORE 1本+GOケース1個 最初から携帯体験を求める人向け EC上の仮想セット。新しい化粧品SKUではない
HOME/GOセット(条件付き) 同色CORE 2本+GOケース1個 夜ゲートと二定位置ゲート通過後、1本を家、1本をバッグに常設 EC上の仮想セット。新しい容器・金型は作らない

初回から「リフィル」とは呼ばない。CORE自体が交換単位であり、処方の詰替えはしない。廃棄量を減らす専用リフィルは、COREの再購入が成立し、衛生・充填・原価・MOQが合理的な場合にG2後の開発候補とする。

二つの同色COREを買う理由は、夜が成立した時の家とバッグの定位置だけである。単品も選べる状態で正価セットが選ばれ、実際に両方が使われなければHOME/GOセットを採用しない。

C-3. SKU・色体系

初期はパーソナルカラー4シーズンを商品数へ直結させず、補整役割から最大3色に絞る。3色を先に確定せず、元の唇色による失敗を最も減らす2〜3候補をG1比較で選ぶ。以下は色名ではなく試作の役割である。

役割 色方向 確認条件
基準色 元の唇色を大きく変えず、上塗りの滑り・乾燥・色ムラを整える。 無塗布・透明バームより失敗率が下がる範囲を確認。
彩度調整色 元の赤み・強さによって上塗りが派手になる人の彩度を穏やかにする。 白浮き、濁り、縦じわ溜まりを増やさない。
暗転調整色 元の唇色によって上塗りが暗く・くすんで見える人の明るさを整える。 不自然な白さを出さず、主要な上塗り色で暗転を減らす。

G1で3役割すべてに十分な差が出なければ2色へ減らす。初期の物理SKUはCORE 2〜3色と、条件を通った全色共通GOケース1種の計3〜4SKU。GOスターターとHOME/GOはEC上の組合せであり、物理SKUを増やさない。ケース多色、限定コラボ、4シーズン展開、専用リフィルはCOREの再購入が確認されるまで増やさない。

C-4. チャーム規格 — 屋外携帯品としてAMUSEを超える

チャームは装飾ではなく、屋外に出る化粧品容器である。AMUSEのキーリング実装が先行する以上、形ではなく次の使用信頼を差にする。


D. マーケティングプラン

D-1. チャネル戦略 — 自社ECを計測の正本にする

両社とも小売展開は初めてである。初期から広く卸すと、購入者、購入理由、色の失敗、再購入を追えず、色別在庫と返品だけが残る。小売は需要を作る最初の場所ではなく、D2Cで確認した需要を、試色・即時入手・物理的な発見へ広げる場所と定義する。

段階 主チャネル 目的 JVが握るもの 次へ進む条件
0a. 非使用の需要確認 HJ起点のコンセプトテスト、クローズドLP、有料予約・少額デポジット。唇への試用はしない WHO、CEP、ベース色、価格、夜、チャームの増分を一つずつ確認 仮説別CVR、拒否理由、実験ID、顧客候補、使用前クリエイティブ G0a通過
0b. 商品成立と実使用 G1の事前安全確認後にホームユース。G1最終通過後に小ロット販売 補整、上塗り、乾燥、夜を試す場合の長時間使用、容器耐久を確認 使用結果、主張―証拠表、購入後理由、同意済みUGC G0b・G1通過
1. D2C確立 自社EC中心。TikTok Shop・モールは限定セルで比較 顧客ID、色、場面、初回から再購入までを把握し、正価販売を再現 CRM、購入・使用コホート、相性データ、広告学習、同意済みUGC 複数発信者と自社アカウントで正価購入が再現し、G2の継続・再購入が通る
2. 選択的小売 上位COREとGOケースだけを少数店舗へ導入 試色、触感、偶発発見、店頭での自走力を確認 店舗別消化、再発注、テスター反応、返品・盗難・欠品 暫定:8週消化率60%以上、CORE月間実売18個以上/店、正価販売、導入店の過半が再発注。正式値はバイヤー基準取得後に固定
3. 面拡大 適合するロフト、PLAZA、@cosme等へ段階拡大 物理的入手性と認知を拡大 地域別POS、SKU生産性、小売別採算、補充精度 店舗数を増やしても回転、粗利、供給、正価比率が崩れない

カルチャー拠点、楽屋、セットサロン等は、初期から販売在庫を分散する場所ではない。サンプリング、撮影、当事者接地、PRの接点として使い、販売は計測可能な自社ECと少数検証店へ集中する。

モールは指名検索の購入先として使えるが、初期のデータ正本にはしない。自社EC以外の購入者も、同意を得た色記録、保証、使い方、CORE交換通知等を通じて、自社CRMへ戻せる設計にする。

D-2. GTM・インフルエンサー・ショート動画

02_HJリサーチ.mdの公開情報ベース試算では、メディア連携を含む基準ケースでも投稿一波の初回購入は約243人、客単価3,000円なら約73万円の推定である。HJを年商5億円の販路とは見ない。役割を次に固定する。

固定するもの/本人へ委ねるもの

ブランド側で固定 本人へ委ねる
ブランドの約束、比較する現用不満、証拠の順序、固有記号、薬事表現、広告表示 本人に実在する場面、本人の言葉、服・バッグ、上塗り色、動画のテンポ
実験ID、リンク、価格、変更する一変数 演技ではない失敗・工夫・重ね方
「現状→ベース使用→単品→上塗り後」の比較構造 どこから語り始めるか

同一人物に同じ台本を読ませない。一方で、発信者ごとに商品コンセプトを変えない。誰の動画でも「ベース色によって好きな色が自分の色になる」という同じ結果へ戻す。

一変数の実験方法

  1. WHO、発信者、尺、価格、配信条件を固定する。
  2. 最初は便益だけ、次はCEPだけ、次は証拠だけを変える。
  3. オーガニックで明確な不採用案を落とす。
  4. 残った案は均等予算で配信し、アルゴリズムの早期最適化による偏りを避ける。
  5. 別発信者・別アカウントで再現してから、通常の最適化配信へ移す。
  6. 再生ではなく、保存、商品クリック、有料予約、購入、使用、再購入まで同じ実験IDでつなぐ。

D-3. サテライトアカウント群で配信を資産化する

サテライトは転載用の大量アカウントではない。運営主体を明示した、ブランド周辺のテーマ編集アカウント群とする。中立メディアや一般消費者を装わず、広告関与を明示する。同一動画の単純複製は行わず、各プラットフォームの発見・保存・検索行動に合わせて編集する。

プラットフォーム 主な役割 テーマ編集アカウントの方向 重く見る行動
TikTok 発見、便益・場面の高速比較 ベース色実験、手持ちリップの重ね方、条件通過後の夜使用、バッグ携帯 視聴維持、共有、商品クリック、有料購入
Instagram 保存、色選び、世界観 素の唇色×ベース色×上塗り色、服との配色、バッグでの見え方 保存、プロフィール遷移、EC到達、指名検索
YouTube Shorts 比較証拠、検索後の検討 時間経過、重ね塗り、容器耐久、使い切り記録 完視聴、検索流入、アシスト購入
Lemon8 手順、日記、比較の蓄積 7日使用記録、色の選び方、朝・日中の手順 保存、再訪、外部遷移、アシスト購入

HJ起点で当たったUGCは、権利取得後に商品単体、手元、唇、容器の動作へ再編集し、サテライト、自社EC、広告、店頭、PR、小売商談へ展開する。第三者プラットフォーム上のフォロワーだけを「保有配信」と見なさず、ECの顧客ID、メール、色・使用データへ接続して初めて資産とみなす。

ブランドがHJから自立したとみなす条件

この組合せが他社より強い理由は、HJが短期間で多数の生活文脈を試し、マテリアルが当たりを単発投稿で終わらせず、証拠、意味、第三者信頼、小売採用へ変え、JVがデータと権利を保有できるからである。前提として、HJが実際に供給できる発信者、投稿、Audience Analytics、二次利用条件を契約で確定する。

D-4. プレミアム化と価格

確認できる競合は、ちふれ825〜1,100円、rom&nd・AMUSE 1,320円、Fujiko 1,408〜1,540円、CipiCipi 1,430円、OPERA 1,760円に集中し、Dior・YSLは4,950円である(10_競合ディープダイブ.md)。元案の「単品2,000円以下」は一名の探索発話を含むため、確定価格には使わない。

商品 税込価格の第一仮説 価値の役割
美容液ベースティント単品 2,200円 中身と色設計を試す入口
GOケース単体 1,100円 全色共通の再利用外装。屋外試験通過後のみ
GOスターター(CORE+ケース) 3,300円 EC上の組合せ。携帯・所有体験
HOME/GOセット(CORE 2本+ケース、条件付き) 5,500円 家と外の二つの定位置。夜と二定位置の両ゲート通過後のみ

いずれも推定で、G0実購買とG1のOEM原価後に確定する。GOスターターとHOME/GOセットは構成品の合計価格で、恒常値引きを前提にしない。2,200円が通らない場合、値引き常態化ではなく、入口容器と同梱を簡素化した1,980円案を再検証する。専用リフィルの価格はG2後まで置かない。

プレミアムはメタリック外装だけでは成立しない。購入時は乾燥不安と色の失敗を減らす機能、使用後は相性データ、固有容器、交換体験、自分に合う色履歴、継続するブランド世界観で正当化する。常時割引、過剰な限定コラボ、人物名だけの価格上乗せは行わない。

D-5. 成長・拡張ロードマップ

段階 広げるもの 通過条件
1. 定番化 美容液ベースティントCORE 2〜3色。チャームが通れば全色共通GOケース、夜と二定位置が通ればHOME/GO仮想セットを追加 主便益で正価購入され、補整・上塗り・乾燥・携帯の使用結果とCORE再購入が成立
2. 深化 実売が示した追加色、専用リフィルの可否、ケース。コラボは中身の再購入後 現行色の正価回転、待機登録、具体的な色の未充足。ケース装着継続とCORE再購入
3. リップ内拡張 データ上必要な仕上げ色、乾燥時のリカバリー等 同じ約束、色規則、既存の重ね方データを継承できる
4. 頬のベースカラー 素の血色と上塗りをなじませる頬用色 既存顧客が同じ課題を自発的に示し、色規則・顧客データ・使用動作を複数継承できる

眉、まつ毛、ヘア、アパレル、無関係な夜美容は、品揃えのために広げない。「色を自分になじませる」という同じ顧客課題と、既存資産を使えない商品は採用しない。

D-6. PR・アーンドメディア

マテリアルの役割は発売リリースの件数を増やすことではない。インフルエンサーの初速を次の三つへ変える。

  1. 問題の意味 — 乾燥、強発色、重ね色の失敗、塗り直し放棄を、生活者の実態データで言語化する。
  2. 商品の信頼 — 色相性、時間経過、夜を言う場合の翌朝、屋外携帯の試験を、第三者が検証できる証拠へする。
  3. 話題の継続 — 予約、使用記録、再購入、色データ、小売回転という次の事実を、次の報道と小売商談へ接続する。

フジコとAMUSEの先行があるため、報道の理由を「存在しなかった商品」に置かない。リップを増やすほど色合わせが難しくなる人へ、素の唇色と上塗りの相性データで答えるブランドという意味に置く。夜を扱う場合も、寝起きの素顔を否定せず、増分実売と使用事実が得られてから発信する。

媒体リスト、発表日程、詳細な配信計画はG0・G1後に肉付けする。


E. 事業計画

E-1. 収益モデルと年商5億円への複数シナリオ

年商は、JVの税抜純売上と定義する。D2Cは税抜受注額、小売は店頭GMVではなくJVの卸売上である。この定義、卸率、返品控除は関・HJとのP0確認事項とする。

以下は価格・頻度・卸条件を置いた目安であり、実績予測ではない。

シナリオ 計算 年商の目安 成立条件
D2C主導 年間購入者10.5万人×年1.6注文×税抜客単価3,000円 5.04億円 成熟年に60%が年内にもう1注文し、正価AOVを維持
第一推奨:ハイブリッド D2C 8万人×年1.55注文×3,000円=3.72億円 + 小売500店×CORE月18個×12カ月×卸純売上1,200円=1.296億円 5.016億円 成熟年に55%が年内にもう1注文。D2C約74%、小売約26%
小売拡大型 D2C 5万人×年1.4注文×2,800円=1.96億円 + 小売850店×CORE月25個×12カ月×1,200円=3.06億円 5.02億円 850店で高いCORE回転、欠品のない供給、卸粗利が必要

第一推奨はハイブリッドである。D2C一本では年間16.8万注文を作る負担が大きく、小売主導では粗利、運転資金、顧客データを早期に失いやすい。D2C税抜客単価3,000円は、税込2,200円のCOREのみ、3,300円のGOスターター、5,500円の条件付きセット又は複数COREの注文構成から作る成熟時の加重目安である。夜が不成立なら複数CORE・GOの実績で再計算する。

年1.55注文は、8万人の初回注文に加え、成熟年に55%がCOREを一度追加購入する状態に相当する。G2の120日CORE再購入20%は最初の通過点であり、年商5億円には年間55%まで育つことが必要である。ケース・チャーム購入はこの中身の再購入率に含めない。

小売の1,200円は、税込2,200円のCOREについて、税抜上代2,000円×卸率60%と置いた純売上仮説であり、GOケースの売上は基本シナリオへ入れていない。JVの商品粗利45%を残すには、返品・販促控除を含む変動原価をCORE一個660円以下にする必要がある。G1見積で成立しなければ、卸純売上、店頭回転、店舗数を更新し、このシナリオをそのまま使わない。

E-2. SKUと粗利の方向

目標の方向は、D2Cの加重商品粗利65%以上、決済・物流後の限界利益40%以上、小売は卸条件・販促負担込みで商品粗利45%以上とする。いずれも管理目標であり、元案の原価率や初期ロットは未確認。OEM見積、金型、物流、返品、ロイヤリティを入れてG1で更新する。

両社の内製人件費をゼロとすると、売却後に利益が再現できない。JV会計と並行して、PR、制作、SNS運用、経営工数を市場価格で置いた参考P&Lを最初から持つ。

E-3. 元手4,000万円の回し方

用途 上限の目安 資金解放条件
G0・G1、試作、薬事、安全性、競合比較 600万円 先行実行。ただし中核便益、夜、GO、HOME/GO、価格を分離して検証
処方、商標・意匠、EC・データ基盤、初期小ロット、必要な型 1,400万円 G0・G1通過後。専用型は既存容器で代替できない場合のみ
UGC権利、サテライト、広告検証、PR、小売試験 800万円 販売可能品と一変数の実験設計が揃った後
追加生産・運転資金 800万円 30日正価消化と安全状況を確認後、再購入観測に必要な在庫から段階解放
品質回収・不測対応の常時留保 400万円 販売開始後も他用途へ使わず確保
合計 4,000万円

G2販売前の累積支出を2,000万円以内に抑える。再購入を測る在庫が必要なため、800万円は30日正価消化と安全状況を確認して段階解放する。400万円は品質回収・不測対応として常時留保する。金額は推定であり、OEM原価・ロット・決済サイト・卸支払条件を取得後に更新する。夜が不成立でも、日中ベースカラーと条件を通ったGOへ残資金を振り向けられる構造にする。

E-4. Exitの絵

想定買い手は、大手化粧品会社、消費財・D2Cのロールアップ事業者、商社・流通を持つ美容グループである。具体社名より、買収理由を先に作る。

買い手が欲しい資産 今のコンセプトへ仕込むこと
指名されるブランド 夜・人物名に依存しない約束、固有色、形、色窓、塗布動作を反復使用
定番売上 美容液ベースティントCOREの同色再購入、正価コホート、小売再発注。将来リフィルは別に表示
商品・権利 商標、意匠、処方・OEM契約、試験、金型、共通ジョイント、クレーム履歴を整理
顧客理解 素の唇色×ベース×上塗りの相性データ、購入・使用・再購入を同意の範囲で接続
配信再現性 テーマ編集アカウント、広告アカウント、UGCライブラリ、実験ログ、顔なし広告の実績
オムニチャネル D2Cの粗利・CRMと、小売の店舗別回転・再発注を同時に提示

ドメイン、SNS、広告、EC、顧客データ、試験、処方、コンテンツ利用権をHJ、マテリアル、個人名義へ分散させない。JV又は売却対象法人へ帰属し、契約終了・売却時に移転できることを量産前の条件とする。

Exit準備完了の目安


F. 勝ちを確かめる検証・ローンチ計画

F-1. 検証のやり方自体を競争力にする

高額な調査を一度行って結論を固定するのではなく、HJの発信者網を実市場の実験装置として使い、検証で作ったコンテンツと顧客関係をそのままローンチへ残す。

実在N1・拒否者の行動記録 → 非使用の有料コンセプトテスト(G0a)→ G1事前安全確認 → 同意・使用説明を伴うホームユース(G0b)→ G1最終承認 → 小ロット実売(G2)→ 使用・再購入 → 当たり素材を自社EC・広告・PR・店頭へ展開 → 次の実験

各実験は、WHO、CEP、変更変数、発信者、配信条件、価格、CVR、購入後理由、利用権を同じ台帳で管理する。検証結果が次に残すものは次の通り。

調査と販売を分断しないため、テストを回すほどローンチ素材、CACの学習、色設計、顧客データが増える。これが4,000万円でも大きな在庫・広告を先に持たずに学べる理由である。

F-2. WHO確定の最小一次接地

実市場テストだけでは、アルゴリズムや発信者人気を需要と誤認する。先に次を行い、テスト結果の理由を説明できる状態にする。

安全説明を省くことと、回答を誘導しないことを混同しない。使用後に初めて、本人が感じた役割、置き換えた現用品、継続した場面を聞く。社内n=9/10の発話を市場規模へ一般化せず、実在する同一人物の中で「元の唇色による失敗、乾燥不安、重ね使い、単品使用、携帯」がどこまでつながるかを確認する。夜ケアは中核WHOの採用条件にせず、別の増分仮説として扱う。

F-3. 中核コンセプト自体を先に証明するG0

夜やチャームがなくても、元の唇色を整えるベースという主便益が有料行動と使用後選好を作れなければ、本案は成立しない。そこで、最初に二段で確認する。

G0a — 非使用の有料コンセプトテスト

商品画像、価格、発信者、尺、配信条件を揃え、次のメッセージだけを変える。

2発信者×2オーディエンス×A/Bの8配信セル、4組の対応比較で、少額デポジット又は取消可能な有料予約まで測る。BのCVRがAより相対20%以上高い状態を4組中3組以上で再現し、B購入者の50%以上が誘導なしで「元の唇色の補整」「手持ち色との相性」のいずれかを購入理由上位2つに挙げることを通過条件とする。既存の透明バーム・リップ下地利用者には、現用品を続ける代わりに同等以上価格で予約するかも聞く。サンプル数は基準CVRと検出したい差から事前に計算する。

G0b — G1事前安全確認後の比較使用

ローンチWHOに、無塗布、本人の透明バーム/既存下地、ちふれ等の仕込み色、試作品を、上塗り色と評価順序を入れ替えて使ってもらう。暗転、強発色、濁り、白浮き、ムラ、乾燥、上塗りのヨレを結果取得前に定義し、写真だけでなく本人の選択と第三者評価を残す。

試作品が現用品より失敗率を相対20%以上下げ、参加者の60%以上が税込2,200円で現用品より選び、参加者の60%以上が週3回以上の使用を続けることを暫定通過条件とする。F-6の保留帯なら、夜やチャームへ訴求をずらさず、原因を一つだけ改良して一度再試験する。停止帯に入った場合、又は再試験で通過条件を一つでも欠いた場合は、美容液ベースティントのコンセプト自体を終了する。

F-4. 「夜に色」の増分を単独で証明するG0

夜、チャーム、低彩度、保湿を同時に変えるテストは禁止する。夜の増分は次の順で比べる。

  1. A:元の唇色を整え、手持ち色をなじませる日中用ベースティント。
  2. B:Aと同じ処方、価格、発信者、尺に「夜に使い翌朝の色へつなぐ」を一つだけ追加。
  3. フジコ、無色夜ケア、試作品を順序を入れ替えて使用し、それぞれの実売価格と試作品の税込2,200円を示した上で有料切替を確認。

購入意向ではなく、有料予約、少額デポジット、小ロット実売を主KPIにする。2発信者×2オーディエンス×A/Bの8配信セル、4組の対応比較とし、サンプル数は基準CVRから事前計算する。Bの予約テストは処方なしでも実施できるが、実際に夜へ塗る14日試験は、製造販売業者の品質・安全・薬事責任者が最終候補処方の長時間使用計画を事前承認した後に限る。需要検証を理由に安全確認を後回しにしない。

F-5. GOケースとHOME/GOを夜から分離して証明する

GOケースは夜が不成立でも残せるため、日中の中核便益を固定し、CORE単品2,200円とGOスターター3,300円を同じ発信者・画像・配信条件で比較する。予約時の正価選択だけでなく、G1の容器事前確認後に、週3日以上の装着、脱落・漏れ・汚れ、COREの取り出し、4週後の使用継続を確認する。見た目への反応だけでは通過させない。

HOME/GOは夜通過後にだけ、CORE単品と、同色CORE 2本+GOケースの5,500円セットを比較する。家と外の二定位置を先に教えた有料選択と、使用後に実際に二本が別場所で使われたかを分けて記録する。GOケースとHOME/GOのどちらも、正価選択と実使用が通る前に専用型・セット在庫を持たない。

F-6. ゲート、主KPI、失敗指標

以下は市場事実ではなく、判断を後から変えないための暫定管理基準である。ベースライン取得後、結果を見る前に一度だけ校正できる。複数条件はすべてANDで判定し、一項目でも保留帯なら追加投資を止めて一度だけ再試験、一項目でも停止帯なら定めた対象を止める。好調な別指標との平均で救済しない。ただしG2の商業性は、一コホート目の停止帯で追加投資を凍結し、是正後の二コホート目でも同じ停止帯なら事業拡大を止める。安全・法規の停止帯だけは一回で即時停止する。

ゲート 主KPI 通過条件 失敗指標と対応
G0 中核需要・WHO 主便益追加による有料行動CVR、現用品からの有料切替、比較使用、WHO別反応 A/Bの4組中3組以上でBの有料CVRが相対20%以上高い。B購入者の50%以上が補整・相性を理由上位2つに挙げる。比較使用で試作品が現用品より失敗率を相対20%以上下げ、60%以上が税込2,200円で選び、60%以上が週3回以上使用 保留:CVR増分10〜19%、理由40〜49%、失敗率改善10〜19%、価格選択50〜59%、週3回使用50〜59%のいずれかなら、原因を一つだけ改良して再試験。停止:各下限未満、主理由が保湿・人物・チャームのみ、又は再試験で通過条件を一つでも欠けば、商品コンセプト自体を終了
G0 夜の増分 夜追加による有料行動CVR、競合からの有料切替、14日使用 4組中3組以上で夜追加Bが日中のみAより有料CVR相対20%以上高い。購入者の50%以上が誘導なしで夜・翌朝を理由上位2つに挙げる。14日後の60%以上が直近7日中4夜以上使用。競合利用者の30%以上が競合実売価格も見て本商品を税込2,200円で選ぶ 保留:CVR増分10〜19%、理由40〜49%、継続50〜59%、切替20〜29%のいずれかなら一度だけ再試験。停止:各下限未満、珍しさ・人物だけが主理由、又は再試験で通過条件を一つでも欠けば夜を外す
G0 GOケース 単品対スターターの正価選択、装着継続、屋外携帯 単品も選べる条件で40%以上がGOスターターを正価選択し、使用後60%以上が週3日以上ケースを装着 保留:正価選択30〜39%又は装着50〜59%なら一度だけ仕様・伝え方の一方を直して再試験。停止:各下限未満又は再試験未通過なら、GOの初期販売・専用型を中止しCORE単品にする
G0 HOME/GO 単品対同色CORE 2本+ケースの正価選択、二定位置使用 夜ゲート通過後、40%以上が条件付きセットを正価選択し、使用後60%以上が家と外の両方で予定通り使用 保留:正価選択30〜39%又は二定位置使用50〜59%なら一度だけ再試験。停止:各下限未満又は再試験未通過ならHOME/GOを中止し、CORE単品と条件を通ったGOだけにする
G1 CORE技術・薬事 安全性、補整、乾燥、色ムラ、上塗り、言える表現、採算 製造販売業者が参加者条件、評価項目、許容線、中止条件を結果取得前に書面固定し、最終処方・表示を承認。製品関連の重篤事象ゼロ。無塗布、透明バーム、既存下地、ちふれ等との比較で主便益を裏付け、主張―証拠表が成立 安全・法規不適合は即停止。性能未達は約束を変えず二度まで処方・色を改良できる。三回目も補整、上塗り、乾燥防止の一つでも未達なら商品コンセプト自体を終了
G1 夜・GO追加 長時間使用の安全性、転写、翌朝のムラ、洗浄、屋外耐久 製造販売業者が夜使用を個別承認。容器・ケースの熱、光、落下、漏れ、清掃性が全項目通過 性能未達は一度だけ改良・再試験。再試験未通過、安全不承認なら該当する夜又はGOを終了し、CORE日中用途と分離して判断
G2 実売・再購入 正価消化、同色CORE再購入、120日累計限界利益、CAC、発信者依存、品質 小ロットの70%以上を30日以内に正価販売。同色COREの120日再購入20%以上、120日累計限界利益÷CAC 1.5以上、返品・非安全性品質苦情の合計率5%以下を全て満たす。名称変更時は同じ補整役割を同色とみなし、色違い、ケース、セット追加、他カテゴリは再購入に含めない 保留:正価消化60〜69%、再購入15〜19%、比率1.0〜1.49、返品・非安全性品質苦情の合計率5%超8%以下のいずれかなら追加投資を凍結し、一度だけ是正コホートを実施。停止:各下限未満又は合計率8%超が二コホート続けば全国小売・追加色・次ロットを停止。重篤事象・法規不適合は一回で即停止

ここでCACは、当該コホートの新規購入獲得に直接使った広告費、発信者報酬、成果報酬、獲得目的の配布・発送費、当該セル専用の変動制作費を新規購入者数で割った額とする。120日累計限界利益は、同期間の税抜純売上から商品原価、決済、出荷、送料負担、返品、値引き等の変動費を引き、獲得費と固定人件費を引く前の額とする。両者の範囲をコホートごとに変えない。

G2の商品・採算条件に加え、面拡大の独立条件を置く。単一発信者の新規比率25%以下、顔なしブランド広告CVRが起用者広告の80%以上、自発UGCの30%以上が開封・物撮りではなく実使用を示すことを全て満たしてから小売を増やす。単一発信者比率26〜40%、顔なしCVR60〜79%、実使用UGC20〜29%のいずれかは一度だけ自社配信で再試験する。単一発信者40%超、顔なしCVR60%未満、実使用UGC20%未満、又は再試験で三条件の一つでも未通過なら小売拡大を止める。小売は8週消化60%以上、CORE月間実売18個以上/店、正価販売、導入店の過半再発注を全て満たした時だけ面を増やし、一つでも未達なら当該小売の拡大を止める。

F-7. 検証の副産物を売却可能な資産にする

F-8. 意思決定権

主体 決める・止めること
HJのGTM責任者 基準未達の配信セル、発信者、クリエイティブの継続停止。再生数だけで商品仮説を延命しない
マテリアルのブランド・PR責任者 約束の分裂、未立証表現、広告表示、炎上・文化毀損、ブランド資産を残さない施策の停止
製造販売業者の品質・安全・薬事責任者 処方、安全性、表示、長時間使用、出荷・回収・量産に絶対停止権
OEMの技術・製造責任者 充填、安定性、容器適合、製造再現性が基準未達の場合に製造を停止。販売可否の最終責任者とは分ける
JV事業責任者 在庫発注、次段階の資金解放、小売拡大、事業撤退の最終判断

量産前に、最終判断を持つ一名のJV事業責任者を指名する。G1未通過は無条件停止。G0・G2の境界値は再試験一回までとし、両社の意見が割れた場合の既定値は「追加投資しない」とする。詳細な会議体・役割分担は後段で肉付けする。


G. リスクと安全装置

致命リスク 早期の失敗指標 安全装置・撤退線
夜に色の増分需要がない 夜追加の有料CVR増分10%未満、継続使用50%未満 夜コピーとHOME/GOセットを削除。日中の美容液ベースカラーと、条件を通ったGO携帯へ即時移行。ブランド名に夜を入れない
色付き就寝の安全性・転写が成立しない 製造販売業者の書面承認なし、刺激、許容外の色移り、翌朝の色ムラ 夜使用を終了。無色ケアへ安易に広げず、日中処方へ集中。日中性能も弱ければ商品自体を終了
一処方で夜と日中を両立できない 夜は快適だが日中色が弱い、又は日中性能を上げると夜が不快 事業効率を理由に一処方を強制しない。二処方の採算が合わなければ夜を外す
ベースという一工程が使われない 試用後の週次使用、上塗り、置換が低い 一本完成を求める次WHOへ初回から逃げず、ローンチWHOで置換価値がなければコンセプトを終了
HOME/GOセットが水増しに見える 正価セット40%未満、家と外の二定位置使用60%未満 条件付きセットを中止し、CORE一容器と任意のGOケースだけにする。専用型・セット在庫を持たない
チャームが壊れる・汚れる・季節で使われない 屋外試験不合格、装着継続・携帯率が低い バッグ外付け表現を止め、ポーチ内ミニ容器へ縮小。ケース追加投資を止める
寝起き自虐・素顔否定で反発 コメント・定性で「常に整える圧力」と再話される 「隠す」「不足」「常に可愛く」を禁止。本人の選択を主語にする。当事者・非当事者レビューを公開前に実施
薬機・景表・ステマ違反 投稿ごとに表現が変わる、根拠のない持続・安全表現 台本、音声、字幕、ライブ、コメント、二次利用まで事前審査。広告関与を明示。違反素材は即停止
HJ・一人の発信者依存 一人が新規40%超、顔なし広告CVR80%未満 面拡大停止。ブランド固有資産、自社アカウント、CRM経由の再現を先に作る
OEM・在庫・季節性 色別偏在、容器リードタイム、冬だけの回転、追加発注前の資金不足 2〜3色・小ロット、有料予約、既存容器優先、追加生産資金を留保。SKU別停止基準を持つ
Exit資産がJVへ移らない 商標、データ、UGC、処方、SNS、金型が各社・個人名義 量産停止。権利、事故責任、売却時移転、分配を契約で確定してから資金を解放
商業性がない 30日正価消化60%未満、同色CORE再購入15%未満、120日累計限界利益÷CAC 1.0未満、又は返品・非安全性品質苦情8%超のいずれかが二コホート継続 全国小売、追加色、追加ロットを停止。残資産の売却・ライセンス又は事業終了を判断

薬事上は就寝時の色付きリップが一律禁止ではないが、個別処方の販売可否や安全性を意味しない。安全・品質の停止条件は、売上やSNS反応で相殺しない。


H. 前提・未確定リスト

P0 — 量産・資金解放前に必ず確認

確認先 確認すること 決めること
関/HJ 正式な出資主体、売上の定義、Exit期限・希望条件、追加出資の有無、売却分配 JV契約、事業責任者、資金ゲート、停止時の扱い
HJ 契約上使える発信者・媒体、投稿本数、報酬、直近Audience Analytics、コスメ案件の視聴→購入、二次利用、競業排他、売却後の移転 HJ資産を推定でなく契約可能な供給量へ置換
製造販売業者 最終処方、色素、長時間使用、微量摂取の可能性、刺激、表示、出荷判定、安全管理、回収 日中・夜使用の可否、主張―証拠表、使用中止条件、品質・安全上の絶対停止線
OEM 原料・処方の製造再現性、安定性、充填、MOQ、原価、納期 日中性能の最低線、量産可否、初期投資、商品粗利
容器会社 既存容器、CORE交換、将来の専用詰替え、型、耐熱・耐光・漏れ・落下・清掃、納期 CORE・GO・条件付きHOME/GOの実現性、初期投資、屋外携帯可否
関/HJ/法務 商標、ドメイン、SNS、広告、顧客データ、UGC、試験、処方、金型、意匠、事故・回収責任 JV又は売却対象法人への帰属と移転可能性
生活者一次調査 実在N1、拒否者、現用品、使用日記、購入履歴、夜ケア、上塗り、携帯、価格 ローンチWHO、CEP、主便益、中核・夜・GO・HOME/GOの各ゲート
競合比較 無塗布、透明バーム、既存下地、フジコ、LANEIGE、ちふれ、AMUSE、KATE/OPERAとの同条件使用 中核便益と、条件付きの夜・GOで、乗り換え理由が実使用から成立するか

P1 — G0・G1と並行して確定

P2 — 後段で肉付け


出典とエビデンスの扱い

本案内の市場・競合事実は、指定資料に収録された2026-07-15時点の調査を使用した。ランキング、価格、口コミ件数は変動するため、対外使用前に再確認する。社内ヒアリングは探索用であり、人数比や市場規模の証明には使わない。事業KPI、価格、粗利、資金配分、5億円シナリオはすべて本案の推定・暫定管理基準である。

[^fuji]: 富士経済「化粧品マーケティング要覧2025」関連プレスリリース — 2025年リップカラー市場962億円、前年比8.0%増の見込み。 [^kireinavi]: 指定資料 source/lip-market.txt 05および08_需要性多角リサーチ.mdに収録されたキレイナビ2024(女性n=277)の引用。原調査票は今回未確認。 [^atcosme]: @cosme「ニッポンのカワイイを探せ」リップ調査 — 保湿86.2%、発色64.7%、落ちにくさ57.3%、ツヤ感44.6%、ハリ感32.1%。 [^hj]: HJ会社情報HJ事業内容。所属・起用権・Audience Analyticsは個別確認が必要。 [^fujiko]: フジコ「朝可愛グロス」公式 — 就寝前使用、寝起きの血色感、下地用途、税込1,540円。

[^laneige]: LANEIGE リップスリーピングマスク公式 — メイクアップ上は無色の夜用保湿・角質ケアであり、色を残すティントではない。 [^kate]: KATE リップ製品公式。 [^opera]: OPERA リップティント N公式。 [^chifure]: ちふれ「粘膜カラー」発表 — 仕込み・重ね使いを明示。